人事に関するお悩み事

離職率を考える

離職率を考える

以前離職率が3年で0%の会社が紹介されていた。
大変すばらしいことだが、その会社にはその会社での悩みがある。

その内容は次回触れるとして、離職率が高い企業について今回は考えてみたい。

そもそも離職率が高い原因は、働く人と企業のミスマッチが発生しているに尽きる。

事前の説明不足、紹介会社の企業及び応募者に対しての過大説明、企業の方向転換、応募者の心変わりなどなど、様々な要因が考えられるが、根本をたどればミスマッチだ。 また、戦略的に辞めることを前提に対応している企業もある。

営業を生業としている企業であり、窓口も広いが出口も広い。
これが出来るのは、確固たるビジネスモデルがあり、結果的に誰が対応してもそこそこ結果が出る場合は、このモデルの方が人件費を低く抑える事が出来る利点があることから、悪いことではない場合がある。

ただ、この少子高齢化で人が取れない状況下では、今後長続きしないだろう。 設定したビジネスモデルは大量採用が行える環境だからこそ成り立つもので、【営業担当者×件数=売上】の方程式で予算を組んでいる企業としては、返って費用が嵩んでしまうだろう。

また、今まで辞める事を前提としている事から『ネットでの風評被害』も多い。
これが結果的に応募者の数及び質の低下を呼び、媒体を掲載しても来ない!入っても辞める!お手上げである。

 

ではどうしたら良いのか?

@離職率も含めた分析をしっかり行う。

基本的な離職率の算出根拠

憶測ではなく、データをしっかり溜める事が重要。
そしてその要因を洗い出し、それに対応できる環境を整える。

A原因に対して値踏みをする。

根本的な原因を解決するのは重要である。ただ、いきなりは出来ない事が多い。
しっかり原因を解決する為に、実施した場合の値踏みを行う必要がある。

Bスケジュールを立てる。

会社は経営されている。キャッシュが潤沢にあり、様々な対応をしても、全く揺るがない状況があるのであればよいが、そうはいかない場合が多い。優先順位を決め、やれる事から改善する計画を立てる必要がある。

C役割を明確にする。

一部の人だけで解決しようとすると、ハレーションが発生し、その計画は失敗に終わるだろう。
出来るだけ多くの人(若い人/現場の人/キープレイヤーなど)を巻き込み、役割を決める事が重要。

Dルールやゴールを明確にする。

スケジュールを立て、役割が決まっていても、ルールやゴールが無ければ、人はそこに向かいません。この場合はどうする?などの統一見解をルール化する必要もあれば、ゴールはここで、だからこの役割を担ってほしいなどの整理も必要となります。

Eやってみて、場合によっては見直し!

上手くいくか行かないかはやってみないと分りません。見直すタイミングを作り、仮説を立てて空回りするなら見直す仕組みを作っておきましょう。

F行動が前向きな気持ちを生む。

何もしなければ、不満分子は増加します。ただ、全員に説明し、改善に向かおう!という行動が見えれば、離職せず様子を見る人も増えるでしょうし、協力し始める人も増えてくる。
この時点で数字的な改善は見えてくるはずです。

Gあきらめない。

実行者は勿論、改善を決めたトップもあきらめたら終わり。とにかくあきらめずにやってみましょう。目標数字に届かなくても、多くの事が分っているはずです。

 
 

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