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責任と誠実

雑談力について

『責任感のある人』『責任感にかける』責任感という言葉を聞くとズシッと肩にのしかかるような重い感じがします。

一般的に『責任感がある人』とは良い印象です。
しかしその『責任感』がある、ないとは誰が決めるのでしょうか。

 

私個人の意見としては責任感とは『評価』であり、評価とは他人がするものだと考えています。
そんな偉そうなことを言う私ですが、昨年自分で作った落とし穴にハマりなかなか抜け出せなかった経験をもとにこの文章を書いています。

2年前、一念発起し立ち上げたビジネス。
『日本を良くしたい』という熱い想いから始めました。
しかし 始めたからには一生続けなければ。どうやって存続させるか、どうやって顧客を増やすか、どうやって宣伝するか。
もし顧客がひとりもいなくなったらどうしよう。
そうしたら辞めればいい。
でも仮に少数の顧客が 自分を頼りにしていてくれている、という状況になったら?現実的に経営は成り立たない。
そうしたらやめなければいけない。
でもやめてしまったら残されたお客さんはどうなるだろう。
きっとがっかりするだろう。
しっかり責任を取らなければ・・・。
初めは楽しくワクワク毎日元気にやっていたつもりが、気づかないうちに闇の渦に足を取られていました。
仕事中は無理をして元気に振る舞い、ひとりになるとひどく落ち込み、その気持ちをどこにぶつけて良いか分からずひたすらネガティブに・・・。
ふと、考えました。「責任ってなんだろう。」
確かに責任を持つことは大切だし、社会では必要なことです。
けれど心や身体を壊すほど守るべきものなのでしょうか。
何が何でも自分がやらなきゃいけない。
自分にしかできないから。
自分がやらなければ人々が困るから。
しかし本当にそうでしょうか。
もちろん『自分がやらなくても誰かやってくれる』と他人任せにすることや『どうせ自分なんか』と投げやりになる必要はないけれど、すべてを自分が背負っている、背負わなきゃと思うことで、知らない間に自分で自分を苦しめてしまって、かえって周りに迷惑や心配をかけてしまうことになりかねません。

こうして綴っている間に再考させられるのは、世の中で求められているのは『責任をとる』『責任感のある』言動や行動のその先の『誠実である』ということなのかもしれない、ということです。
責任感をもって 一生懸命やって、予想外のことが起きてしまったら『責任をとるという姿勢(誠実さ)』で突き進むことが 重く暗い『責任』と言う言葉を軽く明るくする鍵なのかもしれません。

こう考えられるようになったきっかけは、私は自分を『他の人達とは違う』『特別』と思っていたと気づいた事でした。
自分のできる事を一生懸命やって、その結果がどうあれ、自分のせいで他人の人生を狂わせる程の特別な魔法を持っていない事にも気づきました。
自分はなんて平凡なのだろう。
そう心から思えた時に、与えられた環境で、目の前にいる人をどうしたら笑顔にできるか。
そこに集中して仕事に取り組めるようになってきました。
すると新しいアイデアが次々と目の前に現れ、お客さんも徐々に増えてきました。
『責任』と言う言葉に囚われているよりも『誠実であろう』と心がける方が心にゆとりができ、自分らしさをより発揮できるのかもしれません。
今もし私がこうしなければ!と自身を追い込んでしまっていたら『責任感』や『特別感』などの評価は他人にお任せして、『誠実であろう』と心がけることに考えをシフトしてみても良いかもしれません。

 
 

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